La Baguette magique de la gourmandise     **食いしん坊の魔法の杖**

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「食の都リヨンから」

〜グルメなお散歩 Vol,1 旧市街編〜

去る1月24日から28日までリヨンで開催されたSIRHAの視
察の為、弊社東京オフィスの専務と二人でリヨンを訪れた。

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リヨンはパリから約500キロ南下した所に位置しており
パリからTGVで2時間の距離にある。
リヨンの市街地は旧市街と新市街との二つからなり、
二本の川を境に古い街並みと、近代的な街並みとに分かれている。

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旧市街は小さな路地が沢山交差する小路が約2キロに
渡って川に沿って伸びており、小高い丘の上には市街
地を見下ろすようにノートルダム寺院が聳える。
ノートルダム寺院はパリで言うとモンマルトルの丘の
サクレクール寺院に似たたたずまいで、リヨンに文化的な美を感じさせる。

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旧市街地のを歩いていくと、商店街があちらこちらに現れる。
もちろん、パン屋さんも。

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リヨンの名物はアーモンドを赤いお砂糖でコーティン
グした“プラリネ”。
リヨンの町を歩いているとパン屋さんのショーウイン
ドウには必ず、プラリネを使ったブリオッシュやタル
トが売られている。

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プラリネはタルト生地やブリオッシュに乗せてオーブ
ンで焼かれ、アーモンドの回りのお砂糖が溶けて、丁
度キャラメルの様な食感になる。
練っちゃりとした甘い、香りはそんなに無く、噛んで
いるとアーモンドに当たり、歯ごたえがある。

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アーモンドは丸いままではなく、細かく砕かれてい
て...というか、おそらく、形の揃わない、品質的には
高級ではないアーモンドを使った、
貧しいお菓子なんだろうと想像できる。
きっと、昔、くだけた高級ではないアーモンドを、そ
れでも、美味しく贅沢に食べたいと工夫されて食欲を
そそる「赤」という色でコーティングしたのが現在に
受け継がれているのではないかと、安易に考えられる。

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リヨンはマリオネットが発展したところで、レストラ
ンのショーウインドウで良く見かけるし、博物館もある。
また、ミニチュアの博物館等もあり、手先の器用な職
人さんが沢山いた街だったのかもしれないと思われる。

旧市街地はパリの旧市街地と異なり、壁もペンキで色
をつけただけの単純なもので、
パリのように彫刻が施されている建造物は少ない。
リヨンと言えば、フランスでも副都心くらいの規模で
話される都市だが、なんとなく物淋しさを感じる街である。

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次回は...「食の都リヨンから」
〜グルメなお散歩 Vol,2 マルシェ編〜
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by yboulangere | 2009-01-29 19:22 | フランス

「Bonne Année 2009 〜謹賀新年〜」



新年あけましておめでとうございます。
本年も「Yoshimi Paris パンとお菓子の魔法の扉」をよろ
しくお願い申し上げます。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

慌ただしい2008年の末が開け、2009年がやって来た。
フランスの年末年始は、日本のそれとは全く違う風合いがある。
特にブーランジェリーパティスリーの年末年始は、ブッシュ.ド.
ノエルで始まり、年の瀬を迎え、新年はガレット.デ.ロワで始まる。

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〜皆が待ちわびるガレット.デ.ロワ〜
フランスはカトリックの国である。
今年のエピファニー(公現際)http://ja.wikipedia.org/wiki/
エピファニーは、1月4日で、お店では1月3日が初売りであった。

今日フランスではエピファニーを待たず、早々と年末からガレットを売り始める
という、とんでも無いお店もある。
日本に例えて言うならば、お正月のお雑煮を年末早々に食べてしまう
くらいの常識の無さだ。

私たちのお店では1月3日の初売りから一週間で1000個を完売、さらに二週目
まででは2000個、そしてピークを過ぎる20日までに3500個の販売を予定して
毎日仕込みに追われている。

今年のガレットは3種類。

まずはトラディッショネルである、アーモンド.クリーム(マジパン)のもの、4人用から
12人用までの5種類の大きさを用意。
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そして、自家製のリンゴのコンポートを入れたポム。
今年の弊店のガレットのフュイタ—ジュは、普通のフュイタージュではなく
フュイタージュ.アンヴェルセと言って、通常は生地でバターを包み込み、折り込んで
パイ生地を作るのであるが、このフィユタージュ.アンヴェルセはバターに生地を包み
込み、折り込みをして仕上げる。

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こちらの製法は大変難しい技術を要するのであるが、うまく出来れば、その食感は
最高で、サクサクしてホロホロと崩れていき、口の中でとろける。

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ガレットの出来の善し悪しは、大変微妙で、フュイタージュの仕上がりはもちろんの事
中に入れるアーモンドクリームの配合とフォユタージュとのバランスはとても難しい。
どの点一つ欠けても出来に及ぼす影響は大きいが、更に難しいのが焼成である。
焼成は高い温度では決して焼いてはならず、低い温度でじっくりと中心に火を通し
しかも、余分な油脂は焼き飛ばさなければいけない。
余分な油脂が飛んでないガレットは、口に入れた瞬間ベットリと口溶けも最悪である。


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そして、ブリオッシュ生地にオレンジのコンフィとオレンジ酒を入れて作る、ガレット.ブリオッシュ
.ボードレーズ。もちろん、すべてにフェーヴが入っている。

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今年の弊店のフェーヴは〝子供のおもちゃシリーズ〟熊のぬいぐるみや、自動車等
子供のおもちゃ箱をひっくり返した様な可愛いフェーヴである。

フランスの家庭では、子供や孫、親戚が集まり、ガレットを皆で食べる習慣がある。
ガレットにはシードル(林檎の発泡酒)を飲むのが伝統的で、子供はりんごジュースという具合。

またこの週末はガレット旋風が吹き荒れ、暫くはこの忙しさが続く。

ガレットが終れば、新年気分もおしまいで、パン屋はつかの間の静けさを取り戻す。
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by yboulangere | 2009-01-13 10:59 | お菓子