La Baguette magique de la gourmandise     **食いしん坊の魔法の杖**

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ブーランジェリーフランセーズ 


「美味しいパンの見分け方」

日本で講演会やセミナーを行う時、良くテーマに持ってくるのが、
「美味しいパンの見分け方」
このテーマで一年間くらいお話をさせていただいた。

まず、専門的観点から。
パンというのはご存知の通り、発酵食品である。
酵母が細胞分裂する際に発生する炭酸ガスがパンの気泡になる。
ガスを逃がさず包み込むのに必要なのが、小麦粉中に含まれるグルテンという成分である。
グルテンは小麦粉に水を含ませ、練る事でその力を強く出来る。
グルテンの力の大小を分類したのが、小麦粉の種類になる。

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小麦粉に水、酵母と塩を加え、練り上げたものがパン生地になる・・・写真①

さて、美味しいパンを見分けるときに必要なのは、この気泡をひとつの物差しにすることが出来る。

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写真②・・・こちらはバゲットの内層を見るために縦割りにした写真。
気泡が規則正しく並んでいるのがわかる。
特に良いバゲット(トラディッショナルと言われるもの)を見分ける時には、気泡が大きく空いているものが良い。
この理論は難しいのだが、ここには小麦に含まれる麦芽糖が大きく影響を与える。

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焼き上がりの色は、キツネ色でかすかに赤みががっているものが美味しく(小麦の種類にもよるが)、天然酵母を使用したパンは焼きあがりにお醤油の香りがしたりする事もある。・・・お醤油も発酵食品である。
写真③

来週は・・・感覚的観点から。
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by yboulangere | 2006-08-31 09:51 | パン

パティスリーフランセーズ ~フランス菓子レポート~ 


「Dome de Pistache」

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色鮮やかな緑色のドーム。
これはピスタチオのムース。

日本で緑色のお菓子と言えば、すぐに抹茶を連想するが、ヨーロッパでは、緑色を出すのは必ずといって良いほど、ピスタチオである。
ピスタチオのペーストをそのままなめると、可也濃く、若干の塩味を感じる。

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このドームは4層から成っていて、一番下はパート・フォンセという、サブレ生地。
こういうアントルメには必ず、食感を締めくくる物が入っている。フランス語で、「クラック」という。
このクラックのお陰で、最後まで味に飽きる事無く、頂ける。
そして、ショコラの生地が香ばしさとアクセントを与えている。
その上にはクレーム・パティシエールが全体をふわりとまとめて、味のバランスをとる。

ここでのピスタチオのムースは、見た目よりは断然軽く、量の割りに質感は無い。
むしろ、後味に残る若干の塩気が、更なる食欲を誘う。

洋菓子を見るといつも思うのは、この計算された味の構成と、歯ごたえ。
美味しいと満足する前に、スプーンは二口目へと進んでいる。

つぎの瞬間、「やられたっ!!!」
と、シェフに脱帽である。
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by yboulangere | 2006-08-30 18:06 | お菓子

パティスリーフランセーズ ~フランス菓子レポート~ 


「Macaron・・・Special」

マカロンは日本でも良く見かけるようになってきた。
数年前からもそうであったが、今年に入ってパリはマカロンブーム。
テレビでマカロンの特集があったり、各店では新商品のマカロンが続々と現れている。

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今日ご紹介するのは、昨日に続き、ヴェルサイユのお店の「Macaron Special」
スペシャルなマカロンである。
このマカロンは、「ヴィオレット」という。
ヴィオレットとは紫というフランス語であるが、微かなバラの香りとでも言おうか。。。
ヴェルサイユの新商品である。

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中央にはクレーム・パティシエール(ヴィオレット風味)が挟んであり、周りにはフランボワーズ。
見た目よりも可也軽い食感で、ぺロリといけてしまう。


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今、フランス、得にパリでは、お菓子はどんどん軽い食感、甘さ控えめの傾向にある。
日本では当然の事であるが、パリもついに甘さ離れが始まった様だ。
パティスリーによっては、従来のお砂糖の料から30%減で甘さを抑えている。
甘さ離れの原因は良くわからないが、得に若い世代に広まっていて、これも健康志向、食文化の変異に起因していると私は思う。

例えば、今パリでは、フランス人の食生活は昔のフランス料理ではなく、和食も多い。
多様化している。野菜や魚を沢山食べる様に成ってきた。
全体のバランスをとるために、お菓子も甘さを抑えなくてはならない、また、甘さを要求しなくなるのも理にかなっている。

このマカロンも、可也甘さが抑えてある。
こよなくお砂糖を愛し、フランス菓子を産んだといわれる、マリーアントワネットが現代に生きていたら・・・
何て言うのだろう・・・
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by yboulangere | 2006-08-29 17:55 | お菓子

パティスリーフランセーズ ~フランス菓子レポート~ 


「Lingot-D'or」

今回は、「Lingot-D'or」という日本語に訳すと、「金の延べ棒」という意味のお菓子のレポート。
一番下は、フィユタージュ、その上に、クレーム・パティシエール。

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その上に、キウイ、イチゴをたっぷりと乗せる・・・・写真①

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その上から、イタリアン・メレンゲ(メレンゲに121度に加熱したシロップを加え、殺菌処理したもの)を乗せて模っていく・・・写真②

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イチゴをイタリアンメレンゲですっぽりと覆う・・・写真③

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その後、上面を削って形を整える・・・写真④

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その上から粉糖をふり、こてで加熱。表面を焼く・・・写真⑤

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その上にフルーツを乗せて出来上がり・・・写真⑥


早速、試食。
表面のキャラメリゼの香ばしい香りが、一番最初に口の中から鼻に抜け嗅覚に衝撃を与え、食欲をそそる。
ふわりとしたイタリアンメレンゲが口の中でスーッと解け、一番下に敷かれているフィユタージュが歯ごたえを与える。
フルーツの酸味と、メレンゲの甘さが上手く混ざり合った、上品な一品である。
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by yboulangere | 2006-08-28 19:19 | お菓子

「中世のヨーロッパを訪ねて」


~お城訪問③ Chateau Rollinger~

Chateau Rollinger から最後にお届けするのは、お庭で出会ったかわいい花と動物達。

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写真①・・・この花を見つけた時、思わず「わぁ・・」っと叫んでしまった。
花一つ一つがまるで星の様に見えて、散らばっていた。
聞いたら何でも、にんにくの種類では??と。本当かどうかは植物図鑑が無いので分からないが、とにかくこの花の美しさに見とれてしまった。


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写真②・・・お庭を進んで行くと、そこには大輪のひまわりが・・・
フランスでは、ひまわりは至る所で見られる。
フランス語でも「Tourne de soleille 」といって、その意味は「ひまわり」
ゴッホの絵画にも沢山書かれているが、フランスでは食用油を取るため、この時期ひまわり畑は花盛りである。夫の身長が180cmであるから、このひまわりがどんなに大きいかがわかる。

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写真③・・・友人で写真家のドイツ人ヨルグhttp://www.image-bay.com/と一緒に写っているのはお城で飼われているロバ。なんとも可愛く、人になれていた。
ヨルグと並ぶと、ロバが2頭・・・なんて言ったら怒られるか。

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写真④・・・お城の家畜のイノブタ。
イノブタを間近で見たのは初めてだった。とっても人なつこくて、草をやると「ブイブイ」と言って食べてしまった。
アップに耐えられない彼女であるが、どうも憎めない。

来週はモン・サン・ミッシェル近くのお城をご紹介
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by yboulangere | 2006-08-25 13:29 | お菓子

「中世のヨーロッパを訪ねて」


~お城訪問② Chateau Rollinger~

ここのお城には珍しく畑がある。
お城から海辺へと歩いて行くと、奥に菜園がある。

ここで栽培されている野菜の中で最も私の目を引いたのがトマト。
いろんな珍しい種類のトマトがあった。

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写真① PRUNE NOIRE・・・黒いプルーン

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写真② BEAUTE BLANCHE・・・白い美貌

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写真③ ROSE DE BERNE・・・ベルンの花 (ベルン・・・スイスの首都)

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写真④ ANDINE COROLIE・・・アンデス山脈の花冠

お城のトマトだけに、名前も気品高い。
思わず取って食べたくなったが、それは出来ないので、今回は写真だけ。

一体どんな味がするのだろうか・・・
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by yboulangere | 2006-08-24 18:13 | フランス

「中世のヨーロッパを訪ねて」

~お城訪問① Chateau Rollinger~

今回ロワール地方とノルマンディ地方で訪問したお城は3つ。
初回は、海岸わきに聳え立つお城、Chateau Rollinger。
ここは、三ツ星レストランが中に入っている。

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城主のM.Rollingerは香辛料のコレクターで、お城に入ると香辛料の香りが漂ってくる。
レセプションを抜けるとそこにはレストランがあり、テラスからは海が一望できる。

アントレを入ると中世の階段が吹き抜けの天井へ伸びていて、シャンデリアがひっそりと燈っている。

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レストランもあるとあって、階段下にはカンパーニュがデコレーションされていた。

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パン屋さんで見るカンパーニュとは一味違う、デコレーションされたカンパーニュは、私の目にはどんなオブジェよりも美しく、可憐に映った。

敷地内には畑もあり、野菜を栽培している。

明日は、お城の畑をご紹介。
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by yboulangere | 2006-08-23 17:32 | フランス

「中世のヨーロッパを訪ねて」


~フランスの田舎の風景~

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フランスの田舎には今でも自然が残っている。
緑が一面に広がる丘・・・森・・・小川・・・
全て中世の時代のままである。

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時折、散歩で森へ向かって歩いていると、どこかで見た絵画を思い起こさせる。
中世の人々が、ワインとチーズ、パンを持ってピクニックしていた絵を見たなあ・・・って。

日本の田舎に訪れても、なかなか日本の遠い昔を思う場面には出会えない。
とても悲しい事である。
フランスの田舎と文明とは全く無縁にも思える。

道端で見つけた花・・・真っ直ぐに立つ木々・・・
流れる水・・・ 何もかもが、ゆっくりと・・・ゆっくりと流れていく。
時間も・・・

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by yboulangere | 2006-08-22 18:29 | フランス

「中世のヨーロッパを訪ねて」

~フランスの田舎で見つけた野生植物~

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午前中に実家の近所を皆でお散歩。
この季節は色々なフルーツの季節である。

森を進んでいくと様々な野生の植物に出会う。
蕨らしきもの・・ブラックベリー・・・
ブラックベリーは甘酸っぱくて美味しい。
自然の甘味である。

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また進んでいくと、今度は、ブルーベリーみたいな実を発見。
自然に成っているこの実も又、甘さは控えめで甘酸っぱく美味しい。
時期はちょと早いらしい。

田舎の人々は、季節ごとのフルーツを収穫し、ジャムにして保存したり、お酒につけて果実酒にしたり、また果実のシロップにして、アペリティフ(食前酒)として、シャンパンで割ったり、また、この地方の特産である、シードル(林檎の発泡酒)や、ポワレ(洋ナシの発泡酒)と割ったりして頂く。
これまた、絶品である。

今回初めていただいたのは、シードルとワインをあわせ、桃の葉と一緒に3日間漬け込んだというお酒、「フォイユ・ド・ぺッシュ(桃の葉)」
これは、日本の梅酒に似ていてさっぱりしていた。

田舎ならではの、果実の利用法は様々で、ここには又別の食文化が年月を超えて受け継がれている。

田舎の滞在は新しい発見の連続である。
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by yboulangere | 2006-08-21 18:07 | フランス

中世のヨーロッパを訪ねて

以前にもブログで紹介したのであるが、夫の実家は
フランス北西部にあるロワール地方でノルマンディとの境目になる。
ロワール地方は中世の古城が立ち並ぶ有名な観光地でもあるが、
実家はそこから北に位置する15世紀の石造りの家の並ぶ
Lasser les Chateauという所である。

3日前から実家に来ており、今回は20日まで滞在の予定。
今、牛に囲まれ、ヤギの鳴き声を聞きながらこのブログを書いている。
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義母は花作りが好きで、大きな庭には今の季節は彩り鮮やかな花畑で埋め尽くされている。

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少し車で走り、森に入っていくと・・・そこはまだ中世の面影が残る。
中世のヨーロッパの人々はこういうところで暮らしていたのだなあ・・・と想像が膨らむ。
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ノルマンディとの境目であり、ここはシードル〔りんごの発泡酒〕と、
ポワレ〔洋梨の発泡酒〕の産地でもある。
もちろん、カマンベールチーズも。

自然と共存する農業国フランスが見える。

今週はフランスの田舎から、ヨーロッパの田舎暮らしをお伝えする。
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by yboulangere | 2006-08-11 18:39 | フランス