「聞き酒」は言わずと知れた、お酒の飲み分け、飲み比べである。
去る11月22日、お店の厨房にて、「コンテチーズ 聞きチーズ講習会」を開催した。
生徒はウチのお店、メゾン・ランドゥメンヌのスタッフ一同。
フランスはスイスとの国境でコンテチーズの元になる牛乳を提供している
乳牛農家のガストンが当日の講師であった。
彼は、日本にも既に5回、コンテチーズの講習会で来日している。
正真正銘、フランスからディプロムを受けているコンテチーズの伝道師である。
講習会では、3種類の異なるコンテチーズが用意された。
聞きチーズの手順は下記。
①まず、見た目で、色の違い、そして手触りを見極める。
ここで、講師より、何の色に似ているか?(じゃがいも、りんご、等に例えて)
何の手触りに似ているか?堅いか、弾力があるか?等を質問される。
②次に。鼻腔から少し離れた位置で、チーズを動かしながら香りを嗅ぎ分ける。
講師より、どちらの鼻腔が匂いに敏感かを見つける様に指示される。
皆は、右だ、とか左だ、とかワイワイ言っている。
そして、どんな匂い(香り)がするか?
例えば、藁、牛、牛乳、花の香り、等等、様々な感性で意見が飛び交う。
③ようやく試食。
まずは食べてみて、どういう感覚があるか?
甘い、酸っぱい、苦いなどの舌の感覚を確かめる。
ここで豆知識。
Q) 同じコンテチーズでも、色に違いがある。
白く濁った色、黄色く透き通った色。
これはどうしてか?
A) 搾乳した季節が異なるから。
白いから熟成しているのではなく、冬に搾乳した乳で作ったコンテは、白く、夏に搾乳した乳で作ったコンテは、同じ製法、同じ工場で作っても、結果が異なるそうだ。
お乳の成分に違いがあるからだそうで、熟成年数とは全く関係ないとか。
また、コンテチーズで良いとされる年数は、7ヶ月から18ヶ月ものが良いとか。
もちろん、ビンテージもあるが、日常頂くには手が届かないらしい。
Q) 一番美味しくいただける温度は?
A) 15度が適している。
食べる直前にテーブルに出すよりも、15度になり得る環境を整え、頂くのが一番コンテを美味しくいただける温度だそうだ。
よりすぐりのコンテを味見した後は、講師自らが選んで持って来てくれた
ジュラワイン2004年のもの。
ジュラは味にクセがある。
白ワインというよりは、黄色で、重く、パンチがある。
コンテとの相性はもちろん、バッチリ。
今宵はコンテのビンテージものと、とっておきのジュラで贅沢な一夜を過ごしたいものだ。